霞ヶ丘アパート住民は生活通路として隣接するこもれびテラス(明治公園)への出入りができるように求めてきました。明治公園霞岳広場が閉鎖されている中、こもれびテラスは近辺における実質的な避難場所です。
霞ヶ丘アパートとこもれびテラスをつなぐ出入り口は2つあり、1つはこもれびテラス中央にあります。霞ヶ丘アパートから直近ですが階段が急です。もう1つの出入り口(北側出入り口)は、境のフェンスに沿って区道に一旦出る形になりますが階段はやや緩やかです。住民は両方の出入り口、とりわけ高齢者のことを考え北側出入り口を強く要望していました。
仮囲い工事が始まった5月9日、住民の交渉によって、こもれびテラスに向かう通路(北側出入り口)を確保する形で鋼板が設置されました。その一方で、5月13日にこもれびテラス中央の出入り口は説明もないままに鋼板で閉鎖しました。また、同日、北側出入口に工事用フェンスを設置しました。工事の方のお話しでは、すべての鋼板設置が終わり次第、工事用フェンスを撤去して通行できるようにするとのことでした。
しかし、5月23日から北側出入り口やこもれびテラスとの境界に鋼板を設置し完全に閉鎖してしまいました。これらの鋼板は霞ヶ丘アパート解体を行うには不要なものです。
結局、こもれびテラスへの出入り口は2つとも高い鋼板によって閉鎖されました。
生活をしているにもかかわらず東京都が解体工事を行うという強いストレスを伴う不当な状況において、生活通路の確保というのは住民の最低限の要望です。当初、そのような要望に沿う形で鋼板(仮囲い)がされましたが、納得できる説明もないままに、それすらも一方的に取り消されました。
改めて、東京都にこもれびテラスへの出入り口の設置を強く要望します。
2016年6月4日土曜日
2016年6月3日金曜日
2020東京オリンピック時に、霞ヶ丘アパートは公園ではない
5月31日千駄ヶ谷区民会館で「 神宮外苑地区に係る都市計画案の説明会」が開かれました。
質疑応答において、 霞ヶ丘アパートについていくつかのことが分かりました。
1、霞ヶ丘アパート敷地は、解体後から2019年11月( 新国立競技場竣工予定)まで工事ヤードとして使う。
2、その後、2020年夏の東京オリンピックまで、 組織委員会が大会運営用地として使う。
3、 2020東京オリンピック終了後にどのような公園にするかを考え る。
霞ヶ丘アパートは、 都立明治公園霞岳広場が新国立競技場によって失われてしまうから 、 その代替の公園敷地として必要だという説明をこれまで都やJSC はしてきました。
当然ながら霞ヶ丘アパートから移転をされた多くの方は解体後はす ぐに公園になるものだと思っていたはずです。また、 新国立の工事中、広域避難場所が近辺から消失してしまうために、 霞ヶ丘アパートが公園になることをご自身に納得させて移転を承諾 した方もいたはずです。
しかし、実際には国立競技場建設のための工事ヤード( 資材置き場、ダンプ待機場所)です。
このことは解体工事を大成建設に決定した特命理由書の中で明らか になったことですが、姑息なことには、 それは東京都が住人に対して退去期限とした2016年1月末以降 のことです。霞ヶ丘アパート住民に対して、 一度も都はそのような説明をしたことがありません。
また、 今回の説明会で新たに2019年11月から組織委員会が大会運営 用地として使うことが分かりました。しかし、 組織委員会に問い合わせても現在お伝えすることはありません、 という回答でした。
何に使うのか不明ですが、いずれにせよ、 オリンピック時は公園とはほど遠い更地だと思われます。
霞ヶ丘アパートを壊しただけのその光景を見るとき、 この地に長く暮らしてきた人たちは、 JSCや東京都の底意をどう感じるでしょうか?
霞ヶ丘アパートの移転は、住民に対して、 解体後の計画を正確に伝えないまま押し進められました。そして、 誤ったイメージを持ったまま多くの住人が移転をしていきました。
東京都は、 この点においても説明責任を果たさなかったことは明白です。
***************
***************
*説明会資料はこちらでアップされています http://bit.ly/25G0NKU
*計画案に対する問い合わせ・意見書提出先(6月15日まで)は以下をクリック
登録:
投稿 (Atom)