2019年11月30日土曜日

霞ヶ丘アパートを考える会、また、当ブログに関心をもっていただきありがとうございます。

半世紀余りにわたるアパートの歴史の中で、住民は暮らしをつむぎ、コミュニティをつくりあげてきました。
しかし、霞ヶ丘アパートは約2年前に解体されました。そこで生きてきた樹木や草花も伐採され更地になりました。更地は公園ではなく、新国立競技場を建設するための資材置き場やプレハブなどに使われています。
最後まで残った住民の方々は、東京都から建物明渡請求を提訴されました。周りの棟を重機によって解体される中のことでした。生活のための粘り強い闘いによって、都は和解を呈示してきました。そのため、2世帯は従来から希望をしていた都営団地に移転することになりました。2017年初頭のことです。一方で、のちに情報公開によって知るところになったのですが、私たちがつながりが作れなかった1世帯に対して、2017年3月に都が強制執行をしました。
また、霞ヶ丘アパートの立ち退きの前後に、亡くなった住民が多くいたことも聞いています。

私たちが知る霞ヶ丘アパートの住人は、新国立競技場建設によって霞ヶ丘アパートが立ち退きになることに対して、どなたも怒りと悲しみを持っていました。さまざまな立場や表現はあったと思いますが、それは共通していました。
そして、それは決して消えることはないと思います。

2019年11月30日 新国立競技場完成の日に

霞ヶ丘アパートを考える会