2015年3月21日土曜日

会議初参加の方の感想です

霞ヶ丘アパートを考える会では、定期的に会議を持っています。参加された方から感想をいただいたので掲載します。
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昨晩は、初めての参加にもかかわらず、霞ケ丘アパートのお部屋の様子を拝見することができ、また、会議メンバーの皆様が温かく迎えてくださり、とても嬉しく思いました。その節はお世話になりありがとうございました。
会議の場では、軽い自己紹介の後、住民の皆様が今直面されている課題に対して、率直なご意見や心境、ご事情を伺いました。そして同じ団地内なのに疑心暗鬼になっていく環境の中、住民同士を分断させてしまう悲しい状況であることが伝わりました。
さて私は、東京オリンピック開催に反対しています。
理由は、いわゆるホームレス状態にある野宿者・貧困者の支援活動に携わっているので、オリンピックを名目とすれば、行き場の無い彼らを追い出すことが加速され、それが市民感覚で肯定されてしまうことに危惧を抱いているからです。

一方で、私の住まいは、柏市にある某UR(旧住宅都市整備公団)のマンモス団地で。
入居開始は1964年=東京オリンピック開催の年であり、霞ケ丘アパートとと同時期であることと(私は、この団地に住んで20数年ですが)。
建て替え事業のさ中にいる当事者として、今の住まいが期限付きとなったことを突きつけられた時に、自分の未来に対して、どうしようかと不安が高まりました。
その時、真っ先に浮かんだのは、霞ケ丘アパートのことでした。とてもとても他人事ではないと、以前よりずっとその思いがつのるようになりました。
URの場合は、全て「建て替え」なので、基本的に、建て替え後の新しい団地に「戻り入居」してもらうための事業です。
なので相応の準備や説明や条件が整っているのですが→それでも、これまでの様々な団地の建て替え問題の中で住民たちが声を挙げてたたかって勝ち取った経緯があると思われます。
霞ケ丘アパートの場合は、オリンピックを理由にした強制移転です。代替地、代替住宅が全世帯分間違いなく用意できています、ではなくて。
他の都営住宅の空室に引っ越せと。
間取りとか家賃とか、今回答できませんよ、個々にちがうんですから。
あとは個別相談でやりましょうと。
でも霞ケ丘アパートに居られるのは期限付きですから、引っ越してくださいね、って。
ちょっと待ってくれよ、です。
しかも、民間の不動産会社ではなく、東京都が、こんな乱暴な追い出し屋もしくは地上げ屋的なやり方をすること自体、本当に許せないと思いました。
これを許してしまったら、悲しい「前例」になってしまいます。
役所はこの言葉が大好物なのは言うまでもないことでしょう。
そもそも、公営住宅は、社会福祉という側面があり、社会的弱者の受け皿となる住宅対策であるはずが。
他の老朽化した都営住宅でもいずれ同じように強制的な行政による追い出しが行われてしまうことが懸念され、それはまさに弱者切り捨て、福祉切り捨てに他なりません。
考える会の皆様とともに、微力ながら一緒に声を挙げていきたいと思っています。